学校で勉強があんまりできてないみたい…。
最近成績下がってる…。
など、お子さんを塾に通ってもらうように促す理由は様々です。
塾に通うようになったからもう安心!
…とはなりません!
「塾に通う=成績が上がる」というのは、必ずしも成り立たないのです。
そして、すでに
うちの子、塾に通っているのに成績全然上がらない…。
という場合や、
なんで!?塾に行ってるのに成績下がってる!
といった場合もあります。
もちろん成績はお子さん本人次第という部分が多いのは確かです。
しかし、それでも塾にお金を払う保護者としては、その成果は気になるはずです。
そこでこの記事では、
STEP1 塾に通わせたらうちの子は安心と思っている保護者や塾に行ってるのに何でうちの子は成績が上がらないの?現象の原因と、その回避策や解決策を紹介します。
塾選びの参考にしてみてください。
STEP2 保護者の立場からどんなフォローができるか、してほしいかを塾講師目線で紹介してみます。
塾選びなのに?と思うかもしれませんが、よくある話なんですよ。
だから、こうならないように、という目線で読んでみてください!
塾に通っても成績が上がらない原因
原因①:そもそもキャパオーバー
学校もないがしろ、いろいろやりすぎのパターンです。
学校の勉強を消化できないのにやることを増やしてしまうとこの状態に陥りやすいです。
私が働いている塾でも、勉強はそんなに得意じゃない、でもめっちゃ真面目、なんて子もいるんですよ。
サボる気はないしむしろ睡眠時間を削ってガンバってるけど、塾の宿題も学校の宿題も終わらない、なんて状況です。
単純にやることを増やしすぎると消化できない、これは大人でも共通ですよね。
まして子供だと自分のキャパを把握できていないかもしれません。
今のお子さんの様子を見たり聞いたりして、学校の勉強であっぷあっぷしてたら、塾は待った方がいいかもしれませんね。
学校の授業が分からなさすぎる!となったら話は別ですが。
原因②:塾の講師との相性
講師が嫌いというパターンです。
私の塾でも最初はうまく関係を築けているように見えても、少しずつ離れていく、という様子をちょくちょく見かけます。
先生が嫌、と言われたら保護者としてはどうしようもできないですよね…。
そうなったら何も言わずに受け入れてあげてください。
私の経験上、そういう「いやだな」って感情はお互い持ってます。
いやだなと思う生徒がいやだなと思って宇先生に教わるのは誰も幸せになれません。
講師がいやなら変えてもらうように塾に行ってみてください。
そして塾選びの段階では、数回の体験授業や会話のやり取りで感じ取ったお子さんの直感を信じてあげてください。
なんとなく合わないな、と思ったら、多分合わないので(笑)。
原因③:塾の環境があってない
周りも勉強しない、レベルが低すぎる、高すぎるといったパターンですね。
人間は環境に左右されます。
その「環境」を、お子さんにとってより良いものを選んであげてください。
この「環境」は、お子さん自身はなかなか選べないものです。
特に周りが勉強しない、自習室でしゃべってばかり、というのは最悪な環境です、私にとっては。
このように考える人は、こういった環境しかない塾は避けるべきですね。
あとは、県内トップクラスの高校を目指したり、旧帝大学を目指したりしてるのに、学校の授業についていくための授業をするだけの塾を選ぶのもナンセンスです。
その逆もまたしかり。
レベルが離れすぎていると必ずどこかで嫌になります。
実は私もそういう声を生徒から頻繁に聞いてました。
「うるさくて集中できません」
塾長でもない自分にとってはなかなかに困りましたね。
こういう思いはお互い損なので、環境側ないと思ったら、その塾は避けましょう。
確実に成績向上の邪魔をします。
環境設定としては、自分よりも少しレベルが高く、自分よりも勉強する人がたくさんいる環境です。
塾の見学や問い合わせ時に聞いてみてください。
塾の担当者が即答できないなら、管理不足と判断して行かない!
今の自分よりも少ない、質が低そうと感じたらよくない環境と判断して行かない!
このように考えて大丈夫だと思います。
原因④:やる気が少ないorない
親が行けって言ったから、のパターンです。
多いです、本当に多いです。
なかなか自分から塾に行きたいというお子さんは少ないと思います。
(ちなみに私は自分から塾に行きたいって親に頼み込んでました(笑))
こうなるとすべてが受動的になります。
受動的になった結果、学習効果は半減です。
これは塾を選ぶ以前の問題なので、保護者の皆さんはお子さんへの動機づけが大事になります。
将来や勉強に危機感を持つ、勉強の楽しさを知る、などなど何でも構いません。
勉強できたら女の子にもてる!とか、いい企業に入れる!とか純だろうが不純だろうが何でもいいんです。
お子さんが能動的に勉強・塾に迎えるようにアシストしてあげてください。
保護者ができるお子さんへのフォロー3選
いろいろと伸びない原因を挙げてみましたが、結局のところ、伸び悩んでいることに変わらないといえば変わりません。
共通してできる保護者のフォローは私が考えられるのは3つです。
1.なにもしない
思い出してみてください。
「はやく勉強しなさい!」
とご自身の親に言われて、
「今やろうと思ってたのに~、もうやる気なくなった!」
みたいなこと、ありますよね?(笑)
こうならないことはもちろんなのですが、それだけでなく、お子さんを信じることです。
信じたうえで何もしないのです。
無関心からの放置と信じることでの放置は全然意味が違います。
何もしないのはやさしいようで実はめちゃくちゃ厳しいんです。
そして相当の覚悟が必要になります。
だって、伸び悩んでる本人よりも保護者の皆さんの方が危機感あるんですから(笑)。
お子さんが、「このままじゃヤバイ」と自分で気づくのを待信じて待つ、ということです。
この「何もしない」ということに関して一つ付け加えるなら、「信じている」ということをお子さんに伝えることです。
うまくくみ取ってくれるお子さんならいいかもしれませんが、そうでない場合の方が圧倒的に多いと思います。
そんな時は、恥ずかしいのもわかりますが、はっきり言いましょう。
面と向かって話せば子供なりに感じ取る部分はあると思います。
私も塾講師として、割と腹を割って話すことは多いのですが、そういった言葉は意外と届くものです。
塾講師補正がかかってるかもですが。
2.少しだけ環境を整えてあげる
なんだかんだ、塾に行かなくても勉強はお金がかかります。
例えば、ノートがなくなった、消しゴムを使い終わったなどです。
私の学生時代を振り返ると、我が家にノートやボールペン等の文房具は常に余分にありました。
きっと私の母親が気を使ってくれていたんだと思います。
それ以外でも、勉強部屋をリビングにしたり、勉強している間はテレビをつけないようにしたり、などなどです。
お子さんにとっての勉強スタイルは様々ですが、勉強に関する要求は少し頑張って聞き入れてあげて、環境を整えてあげてください。
その際、「紺だけやってあげてるんだから少しは勉強しなさい」なんていわないように(笑)。
十中八九、やる気の喪失に追い打ちかけますので。
3.勉強の必要性を魅せる
保護者の皆さんに質問します。
勉強が大事だと感じたり分かったりしたのはいつですか?
はい、そういうことです。
大人にならないと勉強の大事さに気づけないんです。
中学生や高校生に、今の私たちのレベルで勉強の大事さを理解してもらうのは無理です。
だって私たちができてなかったんですもん(笑)。
「あなたのためをおもって言っている」も「私は後悔してるからせめてあなたは…」も効果ないのでやめましょう。
その言葉は重く感じません、絶対に。
そうなんだな、と思うだけで、納得できるレベルでは届きません。
私の場合は、今親に言われてもその言葉の重みは、申し訳ないですが感じ取れません。
(お母さん、お父さん、ごめん)
でも、きれいごと抜きの本音です。
塾講師をやってた経験からも、そういったアドバイスは子供にはほとんど届きません。
そうではない方法で勉強の大事さを伝えてみてください。
私が最もお勧めする方法は、保護者の皆さん自身が「楽しそうに勉強する」ことです。
「楽しそうに」がポイントです。
つまらなそうにしていたら子供もやりたがりません。
背中で語るというやつですね。
それに、勉強しない人間に勉強しろと言われても、絶対納得しませんから。
その姿勢を見せ続け、「どうしてそんなに勉強するの?」と聞かれたら、思いの丈をぶつけてください。
そう聞かれた時だったら、人生の先輩としてのアドバイスも人生の公開も厚みのある言葉に変わります。
そのためにも、まずは楽しそうに勉強することを継続して示してみてください。
勉強しろというのですから、皆さんも勉強しましょう。
まとめ
塾に行っても成績が伸びない生徒の例を示すことで、そうならないように塾を選ぼう、という視点が少しでも伝わればと思ってこのテーマで書いてみました。
これらのケースは、塾を吟味すれば回避できた李、そうなっても解決できるかもしれないので、まずはそうなる可能性もあるということだけでも知っておいてください。
そして、勉強しない・やる気がない・成績が伸びないお子さんに関しては、信じて待つ、環境を整える、自分が勉強するという3つのフォローで少しずつお子さんの姿勢も変わっていきます。
ご参考になれば幸いです。