社会人の不満は多岐にわたりますが、その中の一つに「上司に対する不満」があるのではないでしょうか。
理不尽な仕事や無理難題の仕事もあり、不満がどんどん大きくなるのもわかります。
わかりますが、いったんちょっと待ってください、というのが今回のテーマです。
自分の成長の機会を失ったり、考え方を変えたりすればストレスが激減する場合もあります。
社会人の不満で上司に対するものは代表的なもののひとつです。
この記事で少しでもマインドを変えることができれば、ストレスは激減します!
自分より下の力量は測れても上は測れない
結論:上司の仕事は自分の管理ではないと考える
まずは、自分の成長の機会を失わないように、という内容からお伝えします。
大前提として、あなたが部下で不満を持つ対象が上司だとしましょう。
それまででどんな過程があったとしても、上司はあなたにとっての上司であり、あなたよりも優秀な部分がある可能性は高いです。
重要なのは、あなたよりも優れている部分が少なからずあるということです。
総合的にどうかは別問題です。
上司に対する不満がなぜ成長の妨げになるかというと、視野を狭めてしまうからです。
会社に属している以上、会社の尺度・ルールに従わなければいけません。
その会社が会社の尺度であなたよりも上司が優秀です、と言っているのです。
そしてその上司は全体を見て優先順位を立ててプロジェクトを動かしているのです。
そうです、あなたの管理の専門家ではないのです。
不満でよく耳にすることを要約すると、なんであいつはこんなこともできないんだ、というものが多いように感じます。
しかし、それ自体が視野を狭めてしまっています。
なぜなら、その一点でしか上司を見ていないからです。
私の同期に、
「上司にお願いしたスケジュールがいつまでたっても出してくれない、ほんとに仕事できないな」
と言っている人がいます。
まあ、わかる、わかるよそれ、とはなるんです。
事実、そのスケジュールはなかなか出てこなかったのも見てますし。
しかしですね、上司はその他の仕事は、少なくとも私が知る範囲では問題なくこなしていますし、私たち新人が気づかないことも先手を打ってカバーしてくれていました。
というか、私からすればその同期こそ、遅刻はするし納期遅れるし物は壊すしでいったいなぜそんなことが言えるんだ?というテンションです(笑)
自分にって重要な部分だけで、自分の尺度だけで判断した結果になります。
ちなみにその同期はそういったところは全く省みていませんでした。
これらの話を一般化すると、
自分より力量の低い相手の能力は測ることができるが、自分より高い相手は、高いことは認識できてもどれくらい差があるかは認識できない
ということです。
自分がレベル10だとすると、レベル1とかレベル5の相手の力量は割と正確に見極めることができるんです。
しかし、レベル100の相手に対しては、自分よりもレベルが高いことはわかっても、それがレベル11なのかレベル50なのかわからないんですね。
だからこそ、レベルの高い上司が私たちのレベルに合わせて仕事を振っているものを適正に評価することはなかなかできないんですね。
そこで、「私の上司は○○だ」と不満を漏らしても仕方がないんですね。
ちなみに、ある部分で上司はあなたよりも優秀な部分がある可能性が高いと書きましたが、端的に言えばそれは「仕事」ですよ。
会社にとって有益とみなされないと階級は上がりませんからね。
ですから、まずは余計なことを考えず、振られた仕事を愚直に、かつ、全力で取り組んでみてください。
そうすることが自分の成長に最も近いということが意外と多いんだと思います。
大学院をやめて完全異分野での就職を考えるほどのストレスから脱却
とは言いつつも、そう割り切れない人の方が圧倒的に多いと思います。
なので、ここからは考え方を変えて割り切ろう、という話をしていきましょう。
完全ノンフィクションの私の話をしていきます(笑)
私は某旧帝大学の大学院生時代、他の院生と同じように研究に明け暮れていました。
大学院で研究室に所属している方はわかると思いますが、イメージは学校というよりも会社が近いです。
自分の研究はありつつも雑務や教授の研究のフォロー、出張や学会などなど。
企業との共同研究も多いので、学生の身分でありながら研究者として企業のプロフェッショナル相手に実験結果をプレゼンしたり、その後の会食に参加したりなどなど。
そんな中、私の担当の教授は、完全に放任主義でした。
学生を大切にしているのはわかるのですが、「必要なことは自分で判断して、自分で学んで自分で解決しなさい」という方針の人でした。
しかし、同じ研究室の准教授はきちんといろいろなことを教えてくれる人でした。
こうなると、准教授付の学生の方が成果を出すのも知識の吸収も圧倒的に早いんですよね。
指導付きで研究を進めて成果を出してるんです。
それに対して自分は一人で足踏みしているような状態です。
これがたまらなくストレスでした。
ちゃんと指導してくれよ、と心の底から思いました。
このことをとある先輩に相談した結果、劇的なマインドシフトが起こりました。
その先輩に言われたことは、
「わかるよ、その気持ち、実際そうだもんな、そう思うと思う。
でも、今お前が研究を続けられるのは、教授がテーマ見つけてお金集めてくれるからだぞ。
不満はわかるが、教授がやってくれてることを自分でできるかってことを考えるのは忘れるなよ。
そもそも教授の仕事は指導じゃなくて研究のためのお金を集めることだからな。」
と。
厳しくも優しいアドバイスでした。
教授の仕事のメインを勘違いしていたことと、自分ができないことを裏でやって研究を成り立たせてくれていたという視点をはじめて持つことができました。
目先の自分の利益だけではなく、もっと広い視野を持たねば、ともしかしたら人生で一番感じたかもしれません。
その結果、教授は教授で研究の裏方を必死でやってくれている、これが教授の仕事だ。
自分の仕事は研究だ、指導を期待する受け身の姿勢で成果なんか出るわけない、と考えられるようになりました。
こういったマインドシフトが起こった結果、ストレスは激減、ほとんどなくなりました。
現状、不満やストレスにあふれていても、考え方ひとつで大きく変わるんです。
現実は変わりませんが、ポジティブに考えた方が、少なくともあなたは幸せだと思います。
私の大学院生時代も、現実は何も変化はないのですが、考え方が変わりました。
「なぜ指導してくれないんだ」から「教授は教授の仕事、自分は自分の仕事」と。
この考え方のおかげではるかに幸せになれたと思います。
仕事でも同じです。
なんだあいつ、と思っても考え方をシフトするだけで気持ちはとても楽になりますよ。
まとめ
今回は社会人の不満、中でも上司に対する不満にフォーカスしてみました。
そもそも自分の上司の評価が見当違いの場合もありますし、正しい評価ができていないことが多いのです。
自分の先入観でネガティブな感情で動くと損ですよ、という話ですね。
そして、マインドシフトです。
どんな些細なことでも、どんなに非現実的だったとしても、自分にとって都合の良い解釈でいいので、あなたが幸せになれる考え方をしてみてください。
カチッとはまれば、びっくりするくらい不満やストレスがなくなります。
少しでも皆さんの環境が良くなることを祈っています。