会社からに限らず「英語を勉強しろ」と社会人になっても言われる機会は多いと思います。
新社会人になってから、会社から私も結構な頻度で言われました。
そのため、社会人の英語の勉強方法を探すと思いますが、その前に待ったです。
正しく目標を立てて、それをターゲットにした勉強をしていきましょう。
私は、6年間の英語の塾講師としての経験があり、現在も家庭教師として学生に英語を教えたり、社会人にも英語を教えたりしています。
(↑ほとんどボランティアです(笑))
それらの経験から、社会人向けの英語の勉強方法を紹介します。
社会人向けの英語の勉強方法…の前に、目的を明確に
英語の勉強方法は…と考える前に、まずは自分の目的・目標を明確にしておきましょう。
英語を勉強するうえで、学生と社会人の違いは、目的が一人一人違うことです。
学生であれば、目標のほとんどは高校受験や大学受験の突破です。
全国の高校生が同じ方向見ながら勉強しているわけですね。
そのため、やること・やるべきことはほとんどの学生が共通なので、そこまで意識する必要がありませんでした。
しかし、社会人になると何を目標・目的にするかは人によって異なります。
例えば、
・試験(TOEICや英検)で点数を取りたい
・取引先が外国人だから英語を話せるようになりたい
・自分の仕事に関連する英語論文が正しく読めるようになりたい
・字幕なしで映画が見れるようになりたい
・学生時代に英語を勉強しなかったからやり直したい
などなどです。
現在私が英語を教えている社会人は、「学生時代やってこなかった英語を勉強したい」と思いつつ、「TOEICの点数を上げたい」とのリクエストでした。
まずは、自分が目指すべき姿を明確にしておきましょう
どんな英語であっても英語は英語
目標・目的をハッキリさせたところで、戦略についてお伝えします。
○○英語、いろいろあるけど英語は英語
目的を明確に、という話をしてすぐにこの話をするのもなんですが、英語は英語です。
世間では、ビジネス英語とか受験英語とかいろいろな○○英語があります。
しかし、どんな英語も英語は英語です。
だから、基本は共通しているのです。
社会人向けの英語の勉強方法の基本戦略は、
① 共通する英語の基本をレベルアップ
② 目的・目標に合わせた勉強
の2つを組み合わせることです。
基本は大学受験
では、基本とは何かという、大学受験です。
そして大学受験の基礎を形作るのは英文法です。
文法は面倒くさいものではなく、言語習得の超ショートカット技です。
何のルールもわからず、一つ一つ法則を探るのではなく、先にその法則を学ぶわけですから、効率がいいに決まってます。
塾講師時代、3年間私の英語の授業を受講してくれた生徒には、マジで1年間あの手この手で英文法をやり、2年目は英文解釈をやりました。
それだけでも劇的なレベルアップがあり、高校の授業では「授業聞かなくていいから自分で英語の勉強をしていていいよ」と学校の先生から言われるレベルに到達しました(笑)
後々話を聞くと、「あんなに文法ばっかりやって心配だったけどやってみて大事なのが分かったよ」と話してくれました。
極端な例ですが、英文法という英語の世界のルールを知ることは避けられません。
具体的に大学受験の王道ルートとしては、
英単語の勉強は常に並行しつつ
① 英文法
⇒ ② 英文解釈
⇒ ③ 長文読解
⇒ ④ 英作文
となります。
この基本ルートは頭に入れて勉強してみてください。
王道の勉強からは避けられない
学生時代の英語の勉強方法にいい思い出がない方もたくさんいると思います。
が、王道が一番の近道です。
TVなどで、「アメリカで子供は英文法なんて勉強してないから英文法なんてやらなくていいよー」みたいなふざけたことを言う無責任なコメンテーターいますが、そんな戯言に耳を傾けてはだめです。
母国語と外国語では学び方がそもそも違うんですから、アメリカ人と日本人の英語の勉強方法が違うのは当たり前です。
勉強していくにつれて、楽な方向に進めそうな誘惑にたくさん出会うと思います。
・聞くだけで英語が話せるようになります!
・たったこれだけの英文を覚えれば英語に困りません
などなど。
よく考えてみてください。
アラビア語を聞くだけでアラビア語使えるようになりますか?
普段の生活でほんのわずかのパターンの日本語しか使っていませんか?
勉強してしんどい時期に誘惑が目に入りますが、英語の基本は王道です。
惑わされずに正しい道を突き進んでください。
ちなみに、私の学生時代は楽を探しまくっていました(笑)
当たり前ですが、そんなことしているうちは全く英語ができませんでした。
学歴としては旧帝大学で、大学院の入試は英語の試験免除で、塾で英語を教えられるまでにレベルアップしましたが、もともと全く英語ができませんでした。
しかし、そんな私の壊滅的な英語力をレベルアップさせたのはやはり王道の英語学習でした。
腹をくくってやってよかったと今でも思ってます。
これを読んでくださっているみなさん、みなさんは遠回りなくレベルアップすることを祈ってます。
王道の学習に目的別に必要な要素を追加
英語学習共通要素=王道の英語勉強法で、具体的には大学受験の勉強とお伝えしました。
学生は「受験日」という英語の勉強の締め切りがあります。
しかし、社会人の我々には基本的にそういった締め切りが無いケースも多いです。
仕事で使う場合は今が締め切りとも考えられるくらい、早くできるようになる必要があります。
王道の英語学習でスキルアップは間違いありません。
しかし、できるだけ早く活用するべきなので、活用までの時間を短縮する方法をお伝えします。
もう少しわかりやすく言うと、目的別に追加する勉強になります。
これを取り入れるだけで目標達成にぐっと近づきます。
目的別に+αの要素
それぞれ目標は千差万別だと思いますが、要素を分けると
① 読む
② 書く
③ 聞く
④ 話す
⑤ 試験
の5つになると思います。
それをもう少し見方を変えると
① 読む・書く
② 聞く・話す
③ 試験
となります。
追加するといっても考え方は、型を知る・覚えるということです。
① 読む・書く
英語論文読むとか、英語のビジネスメールを書くとか、いろいろあると思います。
これらの型とは、
英語論文⇒その分野の英単語やよく使う表現
ビジネスメール⇒基本的なテンプレートや定型表現
こういったものになります。
これらを早いうちに頭に入れておけば、同じように勉強していってもアウトプットまでの道のりは短くなります。
② 聞く・話す
取引先が外国人とか、英語のラジオや映画を楽しめるようになるとかですね。
これらで必要なのは、音に関する知識です。
どんな方法でもいいので発音に関する知識を入れましょう。
正しい音をまずは知りましょう。
そしたら、ひたすらひたすら音読・音読・音読です。
聞く力を育てたいのに音読関係あるの?
と思うかもしれませんが、めちゃくちゃあります。
人間の脳は自分で発音できない音は絶対に聞くことができないのです。
なので、聞くためには話すことが絶対で、話すためには音を知らなければなりません。
学校教育では音に関する授業がかなり少なくなっているので、意識的に取り入れましょう。
③ 試験
いろいろな試験がありますが、試験のクセといいますか、形式・傾向を知りましょう。
TOEICであればこういった分野の英単語は使われてもこの辺の分野の英単語は頻度低いな
とか、
英検ってこの文法事項聞くの好きだな
とか、その試験の傾向は必ずあります。
試験で高得点取得・合格が目的であるならば、試験について知りましょう。
これは英語力とは少し違いますが、目標達成に必要な要素です。
まとめ
今回は社会人の英語の勉強方法、戦略についてお伝えしました。
漠然と英語ができるようになりたい、ではなく、自分の目標・目的を明確にしましょう。
そして、やるべきことは王道の英語学習と目標別の+αです。
無駄に苦しむ必要はありませんが、楽すぎる道もありません。
これさえ頭から抜けなければきちんと正しい道で英語の勉強ができると思います。
お互い、ガンバりましょう!